南三陸の山城と石塔─海里山の豊かなる歴史文化遺産

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(南三陸町志津川 2013年 津波の惨状と復活の強い意志を感じつつ調査のはじまり)

東日本大震災津波で 甚大な被害を受けた南三陸(南三陸町石巻市雄勝町、女川町など牡鹿半島)、
災害と戦乱の中で南三陸の中世以前を語る記録は、 ほとんど残っていない。
しかし、東日本大震災後、浜の人々に導かれ、復興の歩みとともに踏査した南三陸には豊かな歴史と文化を語る山城跡と多数の石塔(板碑)が残っていた。 また、神楽や鹿子躍(ししおどり)などの民俗芸能の復活が復興を元気づける姿を目撃した。これらの歴史文化遺産を新しいまちづくりに役立てられないだろうかとの思いで執筆しました。 」(筆者からのメッセージ)
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(南三陸の城館と石塔(板碑)の分布 グーグルアース)


キーワード
山城─中世の「土の城」
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(主要部の調査風景。手前は麓からの通路)
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(主郭は大規模な堀と土塁に囲まれている)
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南三陸町 復興関連発掘後中央団地となった新井田館跡(消滅) 2013年


石塔─石の仏塔(板碑)
仏の石塔を立てて供養し、この世とあの世の幸せを仏にお願いすることが鎌倉・室町時代に全国で行われた。
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石巻市桃浦 応永15(1408)年十三仏石塔 2016年

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(新井田館下の石塔 拓本を張り付けたもの 2016年)
貞和(じょうわ)三(1347)年 南北朝時代 金剛界大日如来のシンボルであるバンという梵字を大きく刻み、その下に「生きとし生けるものは皆、仏様の子どもたちです。」という意味の法華経の一節が刻まれている。恐らく縁者の極楽往生大日如来にお願いをしている石塔である。


民俗(伝統)芸能─神楽・鹿子躍り(ししおどり)
江戸時代に盛んになりましたが、神楽の源は中世に山で修業した修験(山伏)集団の文化にあったと考えられている。
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石巻市十三浜 大室南部神楽の復活 2013年
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きたかみ春まつり 大室南部神楽 2014年


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雄勝葉山神社再建竣工奉祝祭 2015年9月20日
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雄勝葉山神社再建上棟式 雄勝法印神楽奉納 2015年3月28日
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雄勝法印神楽国指定20周年記念奉納 2016年
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(元気をくれる食べ物 さんさん商店街仮設 2013年)


目次
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(志津川 荒島付近早朝 2013年)

第1章 戦乱の南三陸を語る-志津川の山城と石塔
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(志津川湾 2015年)

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(古今書院東日本大震災津波詳細地図 上巻』2011年 掲載許可済)

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まるごと発掘された室町時代(15世紀)の山城、新井田館跡(現在の中央団地 2013年)
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岩盤を掘った建物の柱穴が多数発見された。

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出土中国銭(現地説明会にて 2013年)


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三陸最大の拠点的山城 本吉氏の朝日館跡(志津川城)
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(朝日館跡 右の小山は「古館」大雄寺より 2016年)
東日本大震災津波は山門を越え、平地の家々を流した。参道の藩政時代以来の杉林も枯死させた。
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朝日館跡 推定西門石積み

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(朝日館跡のカモシカ)
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(大雄寺蔵「間引きを戒める」)
そして江戸時代の飢饉そして間引きの流行の悲惨を乗り越えた。


第2章 波伝谷からの道-戸倉
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戸倉神社に復興の旗を見た。 2012年

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浜の人々が大事にしてきた室町時代から昭和八年の津波記念碑(立てたのは9年)が東日本大震災津波で流出。写真はその基礎(波伝谷 2013年)
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波伝谷一帯の様子(2013年)
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津波で流出し、救出された石碑
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救出された石碑を地元の方に頼まれて拓本をとる。津波記念碑(写真は裏面)や太陽と月を配した明和元(1764)年、村中で立てた庚申塔が浮かび上がる。
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天明二(1782)年 秋葉神社の碑は見事な彫り。
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躍供養碑拓本を行山流水戸辺鹿子躍り保存会に寄贈して喜ばれた。
(戸倉水戸辺 2013年)
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(復活した行山流水戸辺鹿子躍り 復興市2013年)
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第3章 入谷物語-東北の「遠野」
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惣内山蔵王権現の大ケヤキ

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(入谷打囃子 八幡神社へ 2014年)
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(歴史文化自然遺産の宝庫 入谷公民館説明板)

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(神行堂山 高野明神の巨石)

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(沢内板碑群 南三陸町最多の推定100基の板碑群)

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弥惣峠のニホンシカ
yamasagozain.com
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第4章 歌津のルーツ-田束山
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(2012年の伊里前)

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(田束山から沿岸を望む 2017年)

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(払川 千本桂に抱かれる石塔(板碑) 2016年)


第5章 姿を現した女川・御前浜の武士団
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(御前浜 2016年)
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(震災後に発見された松葉板碑群 原位置に近い女川最多の約50基の石塔群)


第6章 雄勝の海に生きた人々の証し
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2011年12月 新山神社殿は津波で流出していた。

d.hatena.ne.jp


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2011年12月 倒壊した葉山神社(大浜)

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(雄勝法印神楽 葉山神社 2016年 国指定文化財20周年)
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まれびと来る 竣工奉祝祭 2015年9月20日


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(「千葉大王王子墓」の石塔(板碑) 2015年)


追波湾
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(石巻市長面浦の惨状 2012年)
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(「よりとも石」石塔(板碑)1998年)


第7章 まとめ
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(牡鹿半島小竹浜 2017年)
海伝いの来訪者と南三陸沿岸・北上川回廊が豊穣なる歴史文化遺産を産み出した。
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(雄島から見る松島 2016年)


第8章 歴史文化遺産を探った記録から-震災復興の歩みとともに
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(志津川 防災対策庁舎・高野会館付近 2013年)

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(志津川 2013年)

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(志津川袖浜・平磯 Sさんとの出会い 2013年)

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(さんさん商店街 楽天 2013年)
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(さんさん商店街本設オープン 2017年3月4日)
tentijin8.hatenablog.com

復興まちづくりに歴史文化遺産の保護と活用を提案。
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(左手前が朝日館跡 復興途上の志津川 2016年)

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(志津川 2016年3月11日 黙とう)
「南三陸」の検索結果 - JIEN記


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河北新報出版センター 10月29日・864円 210ページ(カラー16ページ)
honto.jp
南三陸の山城と石塔:河北仙販SHOP - 「河北新報出版センターの本」や「かほピョングッズ」のオンラインショップ -

「町施策の「交流人口」拡大を重点とする「復興まちづくり」を想定すると「仮想」ではなく、町の人や旅人が町域の津波など自然災害と「自然・歴史文化資産」のビジターセンターとして気楽に立ち寄ることのできる「南三陸町ミュージアム」的な施設が震災遺構「防災対策庁舎」の親館としてできれば本当にいいと思います。」(本書より)
南三陸の山城と石塔 (河北選書)
レビュー
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拙著の訂正
以下の誤りがありました。深くお詫び申し上げます。
●p29 2行目 社伝→社殿
   3行目 午頭→牛頭
●p71 後から5行目 将軍→勝軍
●p74 3行目 六十年→六十日
   5行目 青面金剛童子青面金剛明王
   8行目 伴右衛門→伊右衛門
   9行目 喜惣郎→喜惣右衛門
●p76 写真説明 墓地→墓碑
●p86 後から3行目 水戸部→水戸辺
         御白河院後白河院
●p88写真説明 笠源→竺源
●p96 4.7行目 雷→電
●p103 6行目 金堀り→金掘り
●p104 6行目 業→劫
●p114 後ろから4行目 (ルビ) ちゅうさく→ちゅうさん
●p136 10行目 三重県和歌山県
●p156 1.8行目 経→教
●p164「伏以」の読み方 「伏しておもんみるに」
●p 176 後から4行目 二三〇㌔→㍍
   後から1行目 瑞厳寺→瑞巌寺
●p178 後から2行目 此国のはかなく→此国の人、はかなく
●P179後から2行目「慈尊院」→「慈恩院」
※「夜念仏」は「やねぶつ」とも呼ばれています。

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南三陸町 VIRTUAL MUSEUM

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(雄勝法印神楽 新山神社 2008年)


おすすめ本
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戦国の城の一生: つくる・壊す・蘇る (歴史文化ライブラリー)
このような視点で、今度は城館を歩くことができる。大きな収穫である。
◆ 『戦国の城の一生』 訂正箇所について ◆ ( 歴史 ) - 〜未知なる城を求めて〜城郭研究ノート - Yahoo!ブログ