(復興パビリオン・メディアテーク)
開幕した第三回国連防災世界会議(仙台市)
数多くの催しの中からミュージアム・歴史文化遺産・考古学関係のお勧めと津波など災害史を読み解くためのデータを集めてみました。今後の「防災」の参考になれば幸いです。
東日本大震災とミュージアム展(せんだいメディアテーク2F)
[主催] 仙台・宮城ミュージアムアライアンス実行委員会
「仙台・宮城ミュージアムアライアンス(SMMA)では、東日本大震災におけるミュージアムの被災状況と復旧プロセスに関する調査を行ってきた。平成24年度に実施した調査をもとに、その後の追跡調査や各館による報告資料を通してみえてきた、ミュージアムの被災と、復旧・復興過程における地域社会との関係について紹介展示を行う。」(SMMAHPより)
震災で被災した石ノ森漫画館への応援メッセージが導入(気づかない人が多いです)
石ノ森萬画館の現状とこれからの街づくり – 東北に行こう! 石巻
これは、石巻市門脇町で奇跡的に残った土蔵付近の写真
震災土蔵メモリアル交流会─大津波に耐えた石巻の本間家土蔵 - JIEN記
感心した文章の一つ
↑洗練された写真と文章の冊子もぜひ会場で入手してください。
(手前 南京袋の脇に)
SMMA 東日本大震災 ミュージアム被災と復旧レポート
【感想】
今回は、図書館のフロアーで行われた「ほぼパネル展」であったのだが、八木山動物園や石の森漫画館の被災関係資料が存在感を示していたように、モノをもっと展示してモノにも語らせてはどうだったろうか。主催のSMMAは、いわば仙台市主導の「宮城県博物館有志連合」のようなものなので、各地の博物館から震災関連の実物資料などを出してもらって本格的展示にすると、もっとよかったと思う。
※加盟の博物館は、震災にそれぞれの特色を活かし取り組んできました。
東日本大震災 | 検索結果: | 見験楽学 けんけんがくがく
◎SMMAとは、
smt年報2011│自主事業 連携事業
国連防災世界会議中にせんだいメディアテークが開催する展示を紹介します。|せんだいメディアテーク
(※撮影・掲載については主催者の許可を得ております。)
【展示関連テータ】
・企画展 「それでも生きる! 考古学からみる災害のあと」 (地底の森ミュージアム2012)災害の考古学─仙台の遺跡から(地底の森ミュージアム) - JIEN記
牡鹿半島のくらし展─せんだいメディアテーク - 縁果翁記
・「歴史にみる震災」展 (国立歴史民族博物館)
歴史にみる震災 | 取材レポート | 美術館・博物館・イベント・展覧会 [インターネットミュージアム]
「歴史にみる震災」パネル展示・講演 東北大学国際科学災害研究所 蝦名裕一
↓主催者の実績
» レポート
●付記─その他、わたしが選んだ過去の震災関連企画展・講演会
春のミニ企画展「縄文人のなりわい-六反田遺跡からのメッセージ」よみがえる川べりの暮らし-木の実と魚とり | 見験楽学 けんけんがくがく
縄文人のなりわい~国史跡里浜貝塚からのメッセージ|美術館・博物館・展覧会ならミュージアムカフェ
国史跡里浜貝塚からのメッセージ - JIEN記
第176回 ■里浜貝塚で蕎麦の収穫!佐古和枝
仙台市縄文の森広場|縄文の森広場 活動の記録
- 作者: 国立歴史民俗博物館
- 出版社/メーカー: 吉川弘文館
- 発売日: 2012/03
- メディア: 単行本
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東北防災・復興パビリオンメディアテーク1F
リアス・アーク美術館(気仙沼市)が震災被災現場から収集した被災物
入谷八幡神社打囃子・新井田館跡─震災3年半の南三陸 - 縁果翁記
【告知】東北防災・復興パビリオンのお知らせ | せんだいスクール・オブ・デザイン
「シンポジウム環太平洋地域の津波災害痕跡・経験と知恵の継承」AER21F
(配布資料の表紙)
「このシンポジウムでは、環太平洋地域の先史・歴史津波による災害の教訓に焦点を当て、新たな知恵を世界に発信し、防災に役立てたいと考えております。そのために、皆で共有すべき二つの道を提唱します。一つは、津波のメカニズムと社会へ与えたダメージを、さまざまな研究分野の成果を総合化して解き明かすことです。もう一つは、地域に伝わる事柄や東日本大震災のような経験を次世代に語り継ぐことです。」(開催趣旨より)
(プログラムから)
(基本的な方法論としての「総合化」が確認された。※発表者掲載許可済)
・考古学(斎野裕彦氏)
第4回日本考古学協会賞
◎高大瀬遺跡(岩沼市) 土層断面剥ぎ取りの学校配布
3回の津波痕跡標本に 教訓、次世代へ 岩沼・高大瀬遺跡 | 河北新報オンラインニュース
高大瀬遺跡 白鳥良一
◎荒井広瀬遺跡(仙台市)
荒井広瀬遺跡(仙台市)─2000年前の地震地割れ痕跡 - 縁果翁記
荒井広瀬遺跡現地説明会資料
・地形学(松本秀明氏)
東北学院大学教養学部 地域構想学科 松本研究室近況報告 松本秀明 kera-ken labo2011
沓形遺跡
・久貝弥嗣氏
古文書・発掘調査が伝える歴史津波
オキナワ「歴史・文化・観光」切り抜き帳
環太平洋地域の津波災害痕跡・経験と知恵の継承
まとめは、「他分野連携における地域の津波災害史構築」を自然科学(地形学等)による津波堆積物等の調査と考古学等による被災遺構の調査・歴史学等による古文書・記録、碑文の調査などの多分野総合化により構築すべし というまっとうなものでした(私的に解釈しました。)。
災害痕跡の研究は、防災にとって重要かつ基本的なこと。本来は、宮城県全体で取り組むべきいい催しであった。
災害 の検索結果 - 縁果翁記
会場との質疑応答もほしかった。
シンポジウムは本日終了しましたが、各発表を要約したカラーパンフレットは下記、仙台市教育委員会文化財課で入手できると思います。防災世界会議は同時並行で多くの催しが進められているため、聴けなかった人も多いと思う。発表内容の重要性から見て、ぜひ、PDFなどにしてネットで広く公開してほしい。
シンポジウム「環太平洋地域の津波災害痕跡・経験と知恵の継承」を開催します - くらしのガイド | 仙台市
【参考 松本秀明氏・東北学院大学】防災会議の趣旨からは、松本先生には、自然堤防形成の視点から巨大洪水への警告アピールを別の場所で展開してほしいです。
巨大洪水や巨大津波の痕跡を検出する研究,そして災害履歴地図へ
縄文時代の自然災害 名取川の氾濫
【参考 北原糸子氏・山奈宗真・災害史】
- 作者: 北原糸子
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『津波災害と近代日本』 北原糸子さん : 本よみうり堂 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
「歴史資料と災害像」の展示に向けて 北原糸子 |これまでの企画展示|企画展示|展示のご案内|国立歴史民俗博物館]
- 作者: 北原糸子
- 出版社/メーカー: 吉川弘文館
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- 作者: 北原糸子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
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【発表関連研究】
・後藤和久氏
- 作者: 後藤和久
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
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・鉄文化
北海道における鉄文化の考古学的研究-鉄ならびに鉄器の生産と普及を中心として- - 東京大学文学部・大学院人文社会系研究科
・アイヌ文化
KAKEN - 深澤 百合子(90316282)
http://bunarinn.lolipop.jp/bunarinn.lolipop/tok2-index/minamitokita/ainuA/mumojiainu/mumoji-B.html
・柳沢和明氏─津波・多賀城
貞観地震津波からの陸奥国府多賀城の復興
・蝦名裕一氏─慶長地震・津波
慶長津波と震災復興
- 作者: 河野幸夫,佐々木秀之,菊池慶子,岩本由輝
- 出版社/メーカー: 刀水書房
- 発売日: 2013/02
- メディア: 単行本
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- 作者: 平川新,今村文彦,東北大学災害科学国際研究所
- 出版社/メーカー: 明石書店
- 発売日: 2013/05/28
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今回の企画は、文化財保護行政が、世界的・国民的課題である「防災」に寄与できるできることを示している点で高く評価される。それは、数千年間の土層から災害痕跡を発掘調査する考古学的手法によるものだが、今後は、全県的な取り組みによるクロスチェックによる総合化が必要不可欠であろう。
定禅寺ギュラリー
あっ 取材のようです。
女川いのちの石碑 !
国連防災世界会議パブリックフォーラム - 日本ユニセフ協会
女川町内山遺跡復興調査・いのちの石碑 - 縁果翁記
街のあちこちで
仙台駅も東北物産展で華やか。
↓総合HP
第3回国連防災世界会議 仙台開催実行委員会
◎展示関係
パブリック・フォーラムの種類|PUBLIC FORUM パブリック・フォーラム
これからの催し
【3月17日】災害ミュージアムを通した被災経験の語り継ぎと防災・減災@第3回国連防災世界会議 | 人と防災未来センター
世界災害語り継ぎネットワーク(TeLL-Net)フォーラム
+最近のニュースから
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150314/k10010015161000.html
災害・復興史の編さんと公開の場を─一過性の催しで終わらないための提言
◎提案1─震災復興史編さん事業の開始を望む
せんだいメディアテーク+博物館+東北大学災害科学国際研究所等特別チームを編成し、宮城県全体で推進するのが本来的姿と考えます。
↓【参考】
仙台市史編さん事業への提言
◎提言2 震災・復興ミュージアムの創設を望む
東北震災・復興ミュージアムもしくは宮城県震災・復興ミュージアムの創設
あまりにも多くの情報が生滅しつつある。
そこに行けば、正確かつ総合的な情報が具体的にとれる場が必要。子々孫々のために。
中越メモリアル回廊 ― 私たちの10月23日を伝えるために。 ―
雲仙岳災害記念館
◎震災遺構(災害遺構)の保存と活用とともに
震災遺構 宮城県震災遺構有識者会議
宮城県震災遺構有識者会議 - 宮城県公式ウェブサイト
↓17日レポート
災害ミュージアムを通した被災経験の語り継ぎと防災・減災(国連防災世界会議・仙台) - 縁果翁記
わたしと震災・復興
震災 の検索結果 - 縁果翁記